サブスク企業インタビューーセルフエステ「BODY ARCHI」成功の一因は、“サブスク”の活用?

美容エステ

突然ですが、あなたの会社ではサブスクリプション(以下、サブスク)を取り入れていますか?


最近何かと話題のサブスク。一度決済登録をするとその後は毎月自動的に更新されるため、会社にも、お客様にもメリットがたくさん。しかし、一度は導入を検討してみたものの、「運用が難しい……」と諦めてしまった方もいるかもしれません。

この企画では、サブスクの特徴をうまく活用し事業を成長させている会社にお話を伺い、サブスク活用のヒントを探ります。第一回目となる今回は、サブスク×独自の制度で大躍進を遂げた定額制セルフエステ「BODY ARCHI (ボディアーキ)」を運営する、株式会社ボディアーキ・ジャパンの内山さんにお話を伺います。

ボディアーキジャパン 内山さん

💡こんな企業様・個人オーナー様におすすめ

  • サブスクの成功事例を知りたい
  • お客様の生活の一部としてサービスを普及したい
  • サブスク✖️FC展開のコツを知りたい

■「BODY ARCHI」のある生活を当たり前に

ーーまずは、BODY ARCHIさんの事業内容について教えてください。

内山さん:BODY ARCHIは「エステ」と「ジム」を両立させた新感覚のセルフエステスタジオです。2018年に表参道店をオープンしてから約4年が経った現在、日本全国に42店舗を展開しています。

これまでのエステは、「高額なローンを組んで通うもの」というイメージを持っていた人も多いかもしれません。BODY ARCHIでは、自分で施術をすること、そして親会社が提供する初期コスト不要の設備導入サービスを活用することで、人件費も初期投資費用も大幅に抑えた店舗運営を可能にしました。

月額11,000円からのサブスクで、全身ケアできる最先端エステマシンを思う存分お使いいただけるのが大きな特徴です!

【公式】定額制セルフエステならBODY ARCHI《ボディアーキ》

ーー金額を聞くとリーズナブルに感じますが、BODY ARCHIさんの店舗やサービスは高級感がありますよね。

内山さん:ありがとうございます。店舗の清潔感や接客対応にはものすごく気をつけていますね。BODY ARCHIの会員様の年齢層は幅広く、特に40〜50代の方々は「良いもの」に対する目が肥えています。来店されたときに「良いな」と思っていただくため、掃除や接客の研修をしっかり行っているんですよ。

リアル店舗を想定された研修スタジオ

月に一度、全国の店長が集まってお客様の声を報告しあい店舗運営に反映させる仕組みや、SNSを活用して、お客様から頂いたクチコミはすべて目を通しています。ポジティブなご意見だけでなく、ネガティブなご意見ももちろんいただくのですが、それこそがサービスをより良いものにしていくと思っているので、全社で向き合うようにしていますね。

ーーBODY ARCHIさんといえば、専用のアプリがあるのも特徴的ですよね。アプリ内で予約ができるのはもちろん、当日予約ができたり、事前に2枠まで予約が取れたり、キャンセルや日程変更が予約時間30分まで行えたり。あとキャンセル待ちの通知機能まであります。

内山さん:どれも一般的なエステサロンではあまり見かけないですよね。当日の日程変更やキャンセルにはキャンセル料がかかるところが多いですし。

ただ、お仕事やご家庭の都合などで予定通りいかないこともあるじゃないですか。特に、30代から40代の女性は、仕事や家事、育児で自分の都合で動けない場合も多い。そういうときに気軽にキャンセルできたり、突然空いた時間に通えたりすると利用しやすいよな、と。

ーーまた、アプリからは「Beauty Prime」という会員限定の優待サービスにもアクセスできます。

内山さん:オンラインピルを10%OFFで購入できたり、マッサージやスパをお得に利用できたり。その他にも、マツエクやアロマトリートメント、美容医療といった女性に人気のサービスがお得にご利用いただけます。

ーーうれしいサービスばかり!徹底的に顧客に寄り添っているんですね。

内山さん:「BODY ARCHI」のある生活を当たり前にしたいんです。仕事や家事のスキマ時間に通ったり、美容サービスを受けたいときはアプリを開いてBeauty Primeから探してもらったり。また、よりセルフエステが日常のルーティンとなるように、会費を割引して長期間通っていただく2年コースもあるんですよ。現在、新規で入会される方の約4割がこのコースで契約されるんです。

会員特典優待 / Beauty Prime | 定額制セルフエステならBODY ARCHI《ボディアーキ》

■ サブスク×独自の予約システムで通い続けるハードルを下げ来店頻度を向上

ーーBODY ARCHIさんの大きな特徴のひとつに、「サブスク」がありますよね。

内山さん:はい。都度払いではないです。BODY ARCHIとしても、従来のエステのように「ご褒美」感覚で使っていただくより、ジムやフィットネスのように日常生活の一部として活用していただけると嬉しいですね。

ーーその一方で、あまり通えない方からすると、毎月一定の金額を払うことをデメリットと捉えられてしまうリスクもありそうですが……。

内山さん:誰でも「サブスク」のメリットを感じられるように、先程お話した「2枠まで予約枠が取れる」「キャンセルや日程変更が予約時間30分まで可能」「キャンセル待ち」などの仕組みを設けています。

ただ、それでも足が遠のいてしまう方もいらっしゃいますね……。

ーーそういった方に対してはどのようなアプローチをしているのでしょうか?

内山さん:コースの変更をアプリから気軽にできるようにしたり、追加料金なしで通う店舗を2つ登録できる「ダブルスタジオ制度」があります。また2023年2月からは、全国の店舗どこでも通える「オールスタジオ制度」も始まりました。

現状では、45分と75分いずれかの利用時間、また、オープンからクローズまで利用できる「オールデイ」とオープンから16時まで利用できる「デイタイム」を組み合わせた、4種類のコースがあります。ライフスタイルによって適したコースがあると思うので、その時々によって柔軟に変更できるようにしているんですよ。

「オールスタジオ制度」も同じ理由ですね。自宅近くの店舗と職場近くの店舗両方通えたら、その時々に応じて通えるじゃないですか。特に今はコロナ禍でリモートワークも増えているから、会社近くの店舗を登録していて全然通わなくなったという人も多い。そんなとき、会社の近くと自宅の近くの店舗両方登録できたら、スケジュールも組みやすくなりますよね。

ーーサブスクを最大限活用してもらえるよう、徹底的に通いやすさに注力されているのですね。しかし、それでも幽霊会員になってしまう方もいるのでは……。

内山さん:まずは、そもそも幽霊会員にならないよう、ご来店いただいた際にはスタッフから次回の予約の案内をしています。

ーーしばらく行かないと、「顔を出しづらい……」と思うお客さんも多いと思うので、店舗側から声をかけていただけるのは嬉しいですね。サブスクを続けていただくためにもいくつかのハードルがあるとわかりましたが、そもそも、サブスクに登録していただくことのハードルが高そうです。

内山さん:そうですよね。だから、BODY ARCHIではまずは無料でエステマシンの効果を実感していただける「初回体験」に力を入れています。体験からの入会率は、93%にもなるんですよ。

ーー93%!?すごい数値ですね。

驚く弊社PM 宇野

**内山さん:**体験する前は「セルフエステ」に対して半信半疑だったお客様でも、一度試されるとポジティブな反応をされる方がものすごく多いんです。一度で効果を感じられたとか、体がポカポカしたとか。他にも、「セルフ」は面倒じゃないのか、難しいんじゃないかと思っていたけど、実際試してみたらすごく簡単でびっくりした、という声もよくいただきます。

ーー試してみたら、その良さが分かると。では、初回体験に来ていただくなるような工夫はどんなことをされているのでしょう?

**内山さん:**初回体験にいくかどうか悩んでいる方に、メッセージを出すようにしています。BODY ARCHIの公式ホームページから初回体験を予約いただこうとすると、その前にLINEの登録案内が出るようになっているんです。そこでLINEを登録しておくと、初回体験を予約するかどうか悩んでいる方に向けたメッセージが定期的に届くようになります。また、行きたい時間に予約が取れない!という方へもキャンセル待ち予約のお知らせが届くようになっています。

ーー悩んでいるときにメッセージが来ると、「一度行ってみようかな」という気になりそうです。

内山さん:BODY ARCHIの初回体験に来てくださるお客様のお話を伺っていると、他にもいろんなサロンを見ていて、どこに行くか迷っている方が多いんですね。特に、「セルフエステ」はまだまだ認知度の低いサービスだから、他社と比較したり、ホームページや口コミを読み込んだりして慎重に選ぶ方が多い。

BODY ARCHIはサービス内容はもちろん、接客や店舗の清潔さにも自信があります。でも、やっぱり来ていただかないと伝わらないんですよね。だから初回体験は無料とハードルを下げて、まずは店舗にお越しいただけるような仕組みづくりに取り組んでいます。

■ サブスクを活用し、「セルフエステ」から「美のプラットフォーム」へ

ーー会社として、これから新しくチャレンジしようとしていることはありますか?

内山さん:現在、BODY ARCHIは都内を中心に全国に42店舗展開しており、2023年には海外出店を目指しています。

また、待望のメンズ向け「BODY ARCHI MEN」も3月1日(水)にOPEN予定です!

現在はセルフエステのサブスクを提供していますが、将来的には美と健康には欠かせない食の分野や美容関連商品なども手掛けていきたい。私たちは単なるセルフエステの会社ではなく、「美のプラットフォーム」を目指しています。そこでも「特別」ではなく、サブスクを活用した「当たり前」をつくっていきたいですね。

ーーBODY ARCHIさんがどうしてサブスクを上手く活用できているのか、謎が解けました!内山さん、貴重なお話ありがとうございました。

■STAFF CREDIT

text 仲奈々

illustrator おかもと かほ

photo 早坂 亮太郎

EDIT 高木 (subscline)

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